げっ歯類の中では病気になりにくいとされるチンチラ。
ですが、中でも多くの飼い主さんたちが悩まされるの体調不良が軟便(下痢)ですね。
軟便は下痢の一歩手前の症状です。
彼らは常に食べ、消化し、排泄することが続いていなければならない消化管を持っています。
つまり、何らかの原因でその流れが阻害されると、下痢や便秘などの症状を呈します。
人間にとっての便秘や下痢はそのうち治る、で済むこと多いですが、チンチラにとっては一大事です。
こんな方におすすめの記事です
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- 軟便の治療は何をするの?
- 軟便ってどんな感じ?
- 原因が知りたい!
今回は、お迎え1か月で通院することになった、うちのチンチラ「ちゅろす」の軟便の際の通院について書いておきたいと思います。
これから同じような悩みを持たれる飼い主の方のお役に立つ記事になりますように!
目次
きっかけの症状
初めて、ちゅろすを連れて5日ほど帰省した後のこと。移動は車で1時間半程度でした。
警戒や疲れ多少あったでしょうが、いつものケージを持っていったので、移動先では若干食欲が落ちたものの、通常と同じように過ごせていました。
帰宅して2日ほど経つと、さらに食欲はなくなりペレットを残すように。便も少なめで小さかったり雫型のような変形したうんちになり、さらに2日ほどで、軟便(押すと簡単に潰れるくらいの柔らかいうんち)になってしまい、病院を受診することになりました。
※ 以下、排泄物の写真がありますのでご注意ください
軟便になる直前に合図のようにでる雫型のうんちはこんな感じです。色もいつもより明るめです。
当時、一生懸命検索してもあまりこういう情報はなかったのですが、ちゅろすの場合はお腹の調子が悪いと前兆のようにこんなうんちが増えます。。同じ症状になる方もいるのかな‥?
通院回数と内容は?
この軟便症状での通院回数は合計4回でした。
動物病院は平日でも結構待たされることが多く、1回につき2時間程度かかりました・・・。
通院1回目
初診です。
まずは、カルテを作ってもらうため、普段食べさせている餌やおやつ、飼育環境などについて伝え、軟便も持ってくるように言われたのでジップロックに入れて持参しました。
事情を説明し、部屋の様子や餌の食べ具合などについて細かく聞き取りをされました。
いざ伝えるとなると難しかったり忘れていたりするので、今のケージの中や餌など写真を撮っておくと伝えやすいかもしれませんね!
動物は喋れないので、一見どうでもいいと思うようなことでも話したほうがいいかと思い、飼育に際し気になっていることなどもついでに伝えると、細かくメモしてくれていました。

普段でも硬い茎はたいていポイポイ捨てて食べないです・・

この質問で、口の中の検査もすることに。
「初めての環境なので、あまり長く診察しないよう素早く短期決戦で触診しますね!」と言って下さったので安心してお任せしました。
診察内容MEMO
糞便検査/体重測定/口腔内検査/触診
でも戻ってきたちゅろすは、いろいろ触られてちょっと意気消沈気味でした(笑)
先生からは、「やはりお腹が痛いようですね。あと、少し奥歯が伸びているので、気になって牧草の食べが悪い可能性があります。」と言われました。
糞便検査では、大きな問題はないものの、悪玉菌が増えて腸内バランスが崩れているような所見だとのことでした。軟便対策で消炎剤・整腸剤と、歯の痛み止めを処方されて、これで食べが良くなるかどうか1週間様子を見ることになりました。
通院2回目
初診から1週間後。
体重は微減、歯は変化なし。腹痛は治っている!(獣医さんには喋らない動物の体調がどうやってわかるのだろうか・・・不思議)とのことでした。
食欲も少しは出てきたものの、うんちは緩いままだったので、さらに5日ほどまた整腸剤のみもらって様子見をすることに。
診察内容MEMO
体重測定/口腔内検査/触診
このまま体重減少するようであれば、麻酔をかけて歯を削る処置をすることを検討するとまで言われ、飼い主パニックでした。チンチラは体も小さく麻酔のリスクが高いと言われているので、どっちのリスクを取るか・・・選べないと思いました。
獣医さんもできれば手術したくないけど、微妙なところだと仰っていたので、他の病院の意見を聞いてみることにしました。
セカンドオピニオンへ
いつもお世話になっている病院はチンチラの専門病院ではないので、自宅から車で1時間の専門病院を受診することにしました。
初診の聞き取りと体重測定をしたのち、暴れないようタオルでぐるぐる巻きにしながら、口の中にスコープのようなものを入れて観察していました。
「確かに奥歯は伸び気味だけど、食欲が戻ってチモシー食べて奥歯を削ってくれれば問題なく元に戻ると思うよ。それより個人的には手術のリスクの方が高いと思うな」
とのご意見だったので、ひとまず安心して帰宅することにしました。
ただ、ちゅろす本人は相当いやだったのか、自宅に帰ってもしょんぼり元気がなく、おやつも食べなかったので、かわいそうで涙が出そうになりました。

通院3回目
やっと食欲も元に戻ってきて、軟便も改善されてきたあたりで3回目の予約日になりました。
便や食欲の改善と、体重減少が止まり横ばいになったこと、セカンドオピニオンでの獣医さんの診断をもとに、ひとまず通院が終了となりました!ここまでの所要時間約1ヶ月。長い通院でした。
診察内容MEMO
体重測定/口腔内検査/触診/尿検査
ちなみに、前回尿の色が濃い(茶色い)ことがすこし気になっていると伝えていたところ、念のためこの日に尿を持参して尿検査を行いました。
その結果がこちらです。
結果的に問題はなし!ただ、結晶が多いとのことでアルファルファは控えめにするよう言われました。(おそらく投薬の時にあげすぎたのが原因です)
尿路結石などになると危険なので、気をつけたいと思いました!
結局、軟便の原因は?
今回の軟便は、診察などの内容からこのような流れで起こったことが考えられます。
1 移動によるストレスや緊張から食欲低下
2 おやつを多くもらったことでチモシーを食べなくなった
3 チモシーを食べないことで腸内環境が悪化
4 チモシーを食べないことで奥歯が伸びてきた
5 腹痛と歯が気になりさらに食べなくなり、体重減少した
チモシーをしっかり食べているかを獣医さんがしつこく聞いてくる理由が分かりますね。
【番外編】お薬のあげ方は?
体調不良で受診すればたいていはなんらかのお薬が処方されることと思います。
初めてのお薬は、どうやってあげるの?と疑問に思いますね。
こちらの病院では全てをシロップに混ぜてくれていましたが、さすがに最初からシリンジからは飲まず、口に差し出しても先を噛むだけ・・・。
まずは手始めに、獣医さんおすすめの「ペレットに混ぜる」を試したのですが、

触りたくないっ
うちのちゅろすは潔癖なのでしょうか?(笑)
それに、舐めさせようにも混ぜられている何かの匂いが嫌なのか、口元に差し出してもぷいっとそっぽを向かれてしまいます。
結局、落ち着いたのがこのやり方でした。
ラクトバイトとアルファルファ混合!
まずは小皿にラクトバイトとお薬を1:1で混ぜて・・・アルファルファにまぶす。
これでやっと食べてくれるようになりました。
途中、慣れてきたところでアルファルファもラクトバイトもあげすぎ注意なので、ラクトバイトをごく少量にしてまぜ、そのまま小皿からぺろぺろとうまくなめ取って飲んでくれるようになりました!
薬は、初めての匂いが警戒されるので、最初は好物に混ぜて、だんだん美味しいものと認識してもらえるようにすることが大切だと言えそうです!
現在は・・・
これをきっかけに、チモシーを食べる量がいかに健康に影響を与えるかを身に染みて感じました。
ポイント
おやつは糖分や脂肪分の高くないものを与える。
乳酸菌ペレットは常に与える。
たまにすぐ治る程度の軟便になることはありますが、そういう場合は悪化することなく数日で元に戻ります。多分季節の変わり目や大きい音がしてストレスになったなど、多少のものであれば自然に治るからだと思っています。
数日経っても治らない、悪化する、体重が減少していくなどの兆候があれば、病院に連れていってくださいね。
【医療費で検討】チンチラにペット保険は必要?入るならお迎え前から検討しよう
通院に便利なペット保険が、使える症状使えない症状などの情報もまとめていますので、よければこちらもあわせてご覧くださいね!
チンチラは常時食べ続ける生き物です。それによって腸内を動かし、排泄をし、健康を保っているのでその流れを損なわないような生活を送らせてあげることが飼い主のお勤めです!
